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何かが足りない定期更新ゲーム雑記中心。 イタい? 中2病? 褒め言葉です。
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 遺跡の上層、人通りの多い森林の、人目に付かない一角での出来事。

「随分とお茶目してくれちゃったわねぇ……子狐ちゃん」
 レディボーンズはロープで縛り上げられた九郎を軽く突付いた。
 自慢のしっぽもぼさぼさに情けなく地面に転がる九郎は、軽い抵抗すらできない。
「う、うぅ……不覚です……」
 一見ただの麻縄で出来ているロープは、見た目通りの素材であれば九郎ほどのランクの妖怪を拘束するには強度が足りない。
 実際九郎も、束縛されていると気付くや否や、炎の術で焼き切り逃れようと試みたのだが――
「どう? そのロープ……私の特別製なのよ、凄いでしょう……」
 対妖魔用拘束具。近頃急速に増える人外の冒険者に対抗するため、研究者レディボーンズが作り上げたソレは、絶大な効力を以てして九郎の力を抑えつけていた。
 こんなことなら縄抜けの訓練もしておくんだった、と今更後悔しても遅すぎる。
「さて、と……悪い子にはお仕置きが必要だ……って、おねーさんは思うんだけどぉ……」
 妖しい笑みを浮かべてちらりと視線をやった先には、第14隊の兵士たちがのしいかのように伸びている。九郎の手で気絶させられた彼らが起き上がる様子は全くない。
「ざぁんねん。14隊ちゃんにご褒美でもあげようかと思ったんだけど……」
「ひッ! あ、ああああなた何考えてるんですかっ!?」
 剥ぎ取られた腰布の下、つるつるの肌をネットリとした目で見つめられ、九郎の背筋に冷たいモノが走る。
 そう。彼女は今、一糸纏わぬ姿……正確には生まれたままの姿を縛られているという状態なのであった。
 もし今、一人でも立っている兵士がいたら自分は――と思うと、青褪めずにはいられない。
「あぁら……怖がっちゃって。案外可愛いところもあるのねぇん?」
 くっと顎を持ち上げられ、紫の瞳に九郎の姿が映る。
「誰が怖がるもんですか! 戦いに負けた時点で覚悟はできています!」
「そぉ……? じゃあ、その覚悟を試しちゃおうかしら……」
 強がる九郎の唇を人差し指ですっと撫で、レディボーンズがその赤いドレスの下から取り出したのは――
「子狐ちゃんは、身体の方もまだ子供なのかしらねぇ?」
 その手にあるモノが何なのか、九郎はすぐさま理解した。
 実際に見るのは初めてだが、知識としては知っている。所謂性具の一種であるそれを、グラマラスな研究者はれろんと舐めた。
「しっぽの毛はこぉんなにふさふさなのに、こっちの方は可愛らしくて……ふふっ、滅っ茶苦茶にしてあげたくなるわぁ……」
「まさか……嘘、やめて! そんな、あ、や、や……んむぅ!」
 首の後ろに片腕を回され引き寄せられると、濃厚な香水の匂いが九郎の鼻を満たした。
 必死の悲鳴はルージュで彩られた唇に塞がれ、しっぽを激しく振ることでしか抵抗の意を示せない九郎の下半身に、ぴとりと冷たい感触が――



 よう! ナレーションの“父上”だ!
 続きが見たいなんてうつけ者は『もふもふさせろ!』って言ってくれ! 直接僕がブチのめしてやる!
 さて、じゃあお約束の言葉で御別れだぜ!
 続きはWEBで! なに? 元々WEBだって? そんなことは知らん!





「っはぁっ!?」
 がばっと九郎は跳ね起きた。はぁはぁと荒い息を整えようともせず辺りを見回すと、そこは見慣れた自分の棲家。
 全てが夢であったと理解して、九郎は再びベッドの上に倒れこんだ。
(な、なんつー夢を……)
 ベルクレア第14隊との激戦を繰り広げた夜である。
 楽勝とまではいかなくとも、九郎は縦横無尽に暴れ回り、たった一人で勝利を収めていた。夢との大きな相違点である。
(……もし不覚をとっていたとしても、あんなことになるはずないですよねー)
 と、心の中で思ってみたものの、未だに心臓がばくばく鳴っている。
 彼女にしてみれば妙に現実感のある夢であった。何気によく知っている人物が出てきた気もするが、気のせいだと思うことにした。
(ともかく、明日からは一人で戦うこともなくなるんですね……)
 夢の出来事はともかくとして、九郎は明日からの新しい日々に思いを馳せ、再び目を閉じた。

 あんな夢を見た直後に、すんなりと眠れるはずもないのだが。
(……今夜も散歩、行きましょうかねぇ)
 彼女の夜は、どうやら今日も長いものになりそうだ。





 一方その頃。

「おかわり!」
「もうご飯残ってませんよ! 夜食ってレベルじゃないです父上!」

 再会の感動も何もなく、隠れ家でごはんを食べるもう一人の九郎とその“父上”、玉藻であった。
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